わたし達の場合、少し特殊なケースだと思います。一般的なケースは検索したら、出てくると思いますので、そちらをご覧ください。

アメリカ滞在時に結婚したり、短期滞在で婚約などとなったパターンの方には参考になるかと思います。

まず、主人と息子が先にアメリカに入国し、わたしと娘が1日遅れで行きました。この時点で、主人以外は観光ビザです。

この方法で入るのはかなりリスクがあります。
入国時にきちんと説明できて対応できる自信のない方にはオススメしません(わたし達の入国時もヒヤッとする質問がありました:後述)

弁護士さん(韓国系アメリカ人)はかなり自信のある方法らしかったですが、わたし的には色々な場面でヒヤヒヤが多く、穴ぼこだらけの申請でした…

実は渡米する前から、わたしは主人に不安をずっと訴えていたのですが、彼はこの弁護士さんに対してものすごい信頼があって「大丈夫だから」を繰り返していました。
この不安はやはり的中するのです…

もし全てうまくいっていたら、もっと早く取得できてたと思います。が、この計画は色々なところで甘くて、今思うと綱渡り状態だったように感じます。
何か1つ歯車が狂っていたら、多分わたしと子供達は不法滞在の親子となってしまっていたでしょう。

我が家の基本情報(渡米当時)

  •  50代 アメリカ国籍 芸術家
  • わたし 40代 主婦
  • 息子 6歳
  •  4歳

時系列

2015年8月22日 夫と息子 アメリカに入国 (猫も)

     翌日 わたしと娘 アメリカ入国

   9月 NYのシティホールで結婚

   同月 永住権申請

   10月 指紋採取 (子供2人も)

2016年1月 わたしのみ指紋取り直し

  そのまま、音沙汰なし…

2017年8月 移民局で面接

  ここで一悶着あり(後述)

   10月頭 永住権取得(条件付き2年期限) 3人分のカードが届く

2019年6月 条件削除の書類提出を求めるレターが届く

   6〜8月 日本帰国 (書類は未送)

   8月下旬 アメリカに戻る

   9月中旬 書類を移民局に送付

   9月下旬 書類を受け取り確認、永住権期限(18カ月)延長のレターが届く 

   10月15日 指紋採取のアポイントメントのレターが届く

   10月23日 ブルックリンのISで指紋採取へ

   11月7日 指紋採取やり直しのレターが届く

   11月18日 再び、ブルックリンのISで指紋採取へ(イマココ)

入国の経緯

わたしはビザがなかったため、引越しの荷物を別送品として送ることができたものは主人の物のみ。例えばわたしの着物などは、主人が仕事で使うためという注意書きが必要なほど、別送品のチェックは厳しいものでした(この時点で不満が…ビザがあれば普通に引越しできたのです)。

荷物を二手に分けたので、それに猫もいたためバラバラで動いた方がいいということになりました。先に主人が行き、手ぶらで空港に迎えに来てもらう作戦を取りました。

日本の自宅から空港までは、わたしと娘だけで荷物を運ぶのは不可能だったため、お友達が車を出して助けてくれました。

飛行機に乗ってしまえば、もう大丈夫でした。娘と2人、空の旅を満喫し、これからのことを考えてワクワクしたり不安になったり…

実は、ニューヨークでの入国審査でヒヤッとする一面が実はありました。

寝ぼけた娘を抱っこしながら、入国審査を受けたわたし達。その時は観光ビザで入国する予定でした。そこで審査官が色々質問してきて、問題なく受け答えしていたのです。

が…

主人がアメリカ人で、アメリカにいて、「どのくらいぶりにニューヨークに来たの?」と聞かれてわたしは正直に「1年ぶり」ですと答えました。

そこで彼女(女性でした)は「おや?」と思ったらしく、首を傾げながら不思議そうに「1年に一度しか会わないの?どうして?」と。言い方がさみしくないの?という心配する感じではなく、怪しいんですけど、という口調でした。

とっさに主人が1日前に来ているというのは、言わない方がいいと思いました(向こうにはその情報はすぐにはわかりません)。言ったらなぜ一緒に来ないのか、絶対不思議に思われると思いました。住む前提で入って来たというのがバレるのは、とてもまずかったのです。

そこでわたしが慌ててしまっていたら、もしかしておかしな流れになっていたかもしれません。

すぐに「え?だって旦那が行ったり来たりしてますから。子連れでわざわざ移動するの大変なので、何回も来ませんよ」と答えた自分、冴えてたな!と今でも思います!

その言葉で、あぁなるほどね!という顔で納得して、パスポートにスタンプをぽんぽん!とおしてくれました。ここでやっとホッとできました…もう大丈夫。

あとは荷物を引き取って、主人の待つ出口へ。無事に引越しを完了することができました。

シティホールで結婚 (入国から1ヶ月)

最初の入国で、少し不安になっていたわたし。これはできることは先にやっておいた方がいいのでは、とニューヨークのシティホールで結婚証明を取ろうと主人に言いました。

弁護士さんは、アメリカに来てすぐ取らない方がいいと言っていたのです。

でも、そうすると、結婚しないまま永住権を申請することになり、それってわたしのステイタスは何になるの?婚約者?という疑問が湧きました。(日本で入籍はしてるんですが、その事実は申請時には伝えないことになりました)

色々調べて、やはりこれはこちらで結婚しておいた方がいい!と妙な確信を持ったわたし。かなり強引にお願いしてシティホールへ。この時、主人はなんだかめんどくさいという空気を醸し出していたのも、不安要素の1つだったかもしれません。

結果、申請時に大きな証拠となる立派なマリッジサーティフィケートをもらえたし、写真も撮ってもらえたのでよかったと思います。

そして後ほどわかるのですが、もっと早く取った方がよかった!と後悔することになります。

指紋採取で注意してほしいこと

これはわたしに起こったことなのですが、日本の女性はもしかしてあるあるかもしれません。

1度目の指紋採取で、うまく取れなかったのでまた来いとのお達しがありまして。しっかりしろよ、と思いながら、1人で再度行ってきました。

この取れなかった原因は、どうやら指先の乾燥らしいのです!

なので、これから指紋採取がある方、ぜひハンドクリームを数日前からたっぷり塗っておいてくださいね。めんどくさいことになるので…

待てど暮らせど…弁護士事務所へ(入国から1年8ヶ月)

2回目の指紋採取の後、待っても待っても来ない次のお知らせ。オンラインでプロセスを確認できるので、1日に何度も見てしまっていました。

主人には何度も弁護士に連絡を取るように依頼。なかなか芳しい報告は入って来ません。

そして子供達の長期の夏休みまでもうあと1ヶ月という時に、しびれを切らしたわたしは家族で弁護士事務所に押しかけることにしました。

その時の主人を説得したのが「面接で聞かれてなんと答えたらいいのかわからないことがたくさんあるので、一度アドバイスが欲しい」ということ。これで主人はやっと動いてくれて、弁護士に連絡して連れて行ってくれました。

今から思うのですが、これを境に色々動いたような気がします。一体どういうことだったのだろうかといまだに謎な時期でした。

面接のお知らせが来た!(入国から1年10ヶ月)

弁護士に会ってからしばらくして、やっと面接のレターが届きました!なんと長かったことか…

トランプ政権になったこともあって、移民局の手続きが遅れていることは噂には聞いていましたがこんなに待たされるとは!

しかし、その待たされた理由はのちに判明します。

健康診断(入国から1年11ヶ月)

かかりつけのドクターのところで健康診断をします。
この時、家族全員(主人以外)の診断をしてもらいます。

予約の時に永住権申請のためのものだと伝えれば、ドクター側も用意して待っていてくれます。
足りない予防接種なども、その場で追加して接種してくれました。

実は、わたしはこの時妊娠初期で、そのことをドクターに伝えようかどうか悩んだのです。
主人と話してなぜか言わないでおこうということになってのですが、今考えると黙っておくメリットは何1つないなと感じています。

なぜかというと、この永住権は主人との結婚をベースに申請しているものですから、子供がいる方が有利なのです。
もちろん2人の子供がすでに2人いるというのが大きな証明になっています。
ただこの2人に関しては、私たちの子供だという出生証明書がきちんとあったのです。

このお腹にいる子供は、もちろん主人とわたしの子供だけど、それを証明できるものは今この時点でない…そう考えると信じてもらえるのかという不安に襲われたのだと思います。

今思うと、赤ちゃんに申し訳ないことをしたと激しい後悔に襲われることがあります。
この子は1ヶ月後に流れてしまいました…いまだにこの子のことを思うと胸が痛いのです。

面接(入国から2年)

いよいよ面接当日。

何度も忘れ物がないか確認し、家族全員それなりに正装をして出かけました。
絶対に遅刻できないので、かなり早く出た記憶があります。

ロウアーマンハッタンの移民局のビルの前で弁護士と待ち合わせ。
全員で一緒にビルに入っていきます。
入るときは空港と同じようにセキュリティチェックがありますので、必要のないものは持っていかないようにしましょう。

待合室のようなところに通され、ある程度待たされたかと思います(待合に入る前にもセキュリティーがあって、レターとI Dを見せました)。
待合室はとても広々としていて、想像よりも明るい雰囲気。
角部屋なので窓も2面あって、高層階のため見晴らしもよく、光もよく入ってむしろ気持ちの良い場所でした。椅子は病院のような並べ方で、たくさんあったので座れなくなるということはないです。

子供達は暇で退屈な時間になると予想はしていたので、本やお絵かきなど時間を潰せるものをたくさん持たせました(iPadなどはやめた方がいいと思います)。
食べ物は念のためやめておきました。

待っている間に、弁護士と最終的な打ち合わせ。
そしてあとはのんびり雑談をして過ごしていました。

待合室の中はわたしの予想と違って、待っている人はそんな多くもなかったです。
むしろかなり少ないイメージ?日本人はわたし達だけでした。
インド系、パキスタン系、南米系の方が5−6家族ほどいらっしゃったでしょうか。

しばらくすると、窓口の横のドアが開いて、面接官が直接呼びに来ました。
その面接官の部屋へ、私たち家族と弁護士は案内され、そこまで広くない部屋に大人4人と子供2人が入ることに。

面接の部屋は、この面接官のオフィスという雰囲気。
なんだか想像といろいろ違って面白かったです。
わたし達夫婦が面接官の机の前の椅子に座り、その両脇に子供達が座りました。
弁護士は1人、家族4人の後ろに座って時々ヘルプしてくれていました。

もうほとんど形式的な質問ばかりで、正味10分もかからなかったと思います。
最後の方にわたしが質問されて(犯罪に関わったことがあるか、とかそういう質問だった)終わりました。

みんなでほっとして建物を後にし、弁護士がおすすめというアイスクリーム屋さんに行こうということになり、近くのチャイナタウンに向かって歩いて行きました。
とりあえず終わったので、みんな解放された気持ちでいっぱいでした。

ところが…弁護士にかかってきた1本の電話で事態は急変するのです。

指紋が取れていなかった!→警察で犯罪証明

2回の指紋採取にも関わらず、なんとわたしの指紋は取れなかったとのこと!

しかもそれが判明したのは、最後の移民局での面接の後です!本当にびっくりです。

しかも!あと1ヶ月で犯罪証明(過去5年分)が取れなかった場合、永住権の申請を最初からやり直しという大ピンチに立たされたわたし。

こっちに住んでいた過去2年間分はすぐに最寄りの警察署で取得できましたが、問題は日本の3年分の証明。
これは領事館経由で取得申請をすると2ヶ月かかると!
日本に帰るのが一番早いのですが、当たり前だけど永住権申請中で帰るのはリスクがありすぎる…

え。詰んだ?

ありえないです。
向こうの過失なのに、最後にこんなオチ。

もうダメ元で色々な人に対策を聞きまくったところ、なんとお友達&知り合い経由で、コネを総動員して早く取得できることになりました。

かなりラッキーでした。

でも普通はこんな早く取れないので、もしもの場合に備えて、警察で犯罪証明を5年分取得しておくのを強くお勧めしておきます。
いらない場合がほとんどですが、もし期限間近で提出を要求されることを想定して用意しておくと安心かもしれません。

条件付きの永住権Get!(入国から2年1ヶ月)

警察の犯罪証明書を無事に提出してから、3週間ほど。

条件削除(入国から3年10ヶ月)

結婚を理由に永住権を取得する場合、2年のカードが送られて来ます。

その後、2年間夫婦生活をちゃんとしているのかを証明できて、承認された場合、今度は10年の永住権が送られてきます。

この更新時期に移民局からレターが届くのですが、それを見てから少し考えました。
「自分でやってみよう」と。

同じように結婚ベースで永住権を取ったお友達に聞いたり、調べたりして、なんとかできそうと思ったので、挑戦してみました。

用意した書類の詳細などはこちらからご覧ください。まとめてあります。

あと数週間で2年だったのに…

ちなみにあと数週間で、こちらで結婚して丸2年だったわたし達。

結婚2年以上の人は、ちゃんと結婚生活を続けているということになるので、最初から10年のグリーンカードをもらえる場合もあるそうです。

ダメ元で面接がひと段落したところで、面接官に聞いてみました。が、やっぱりあと数日足りないのはダメだと。

あの時、あれでも主人を急かしてシティホールに行ったのですが、もっと急かせばよかった。
数日早く行っていれば…そうしたら、2年後の面倒な手続きをしなくてよかったのに!

いきなり10年のカードをGetした人がいる!

余談なのですが、永住権を取った友達の中に、普通だったら最初は2年のグリーンカードをもらうはずが、いきなり10年のカードをもらった人がいます。

それを弁護士に伝えたら、びっくりしていたそうで…移民局の間違いだったのでしょう。
「ラッキーだったね」で済んだそうです。

その人は今も無事にアメリカに住んでいます(笑)

条件削除の手続きを促すレター(最初の入国から3年と10ヶ月)

指紋採取(最初の入国から4年と2ヶ月)

悪夢再び…

その後…

まだ10年のカードは届いてないので、その後のことは状況変わり次第更新していく予定です。