ご注意ください(2022年加筆)
ここ最近の世の中は、英語が話せて当たり前の社会になってきています。
それどころか3ヶ国や4ヶ国語など、マルチリンガルな人達も増えてきています。

逆に苦手意識のみ植えつけられてしまった!という人がかなりいるのではないでしょうか。

親は苦手なのに、子どもが話せるようになるの?

だいじょうぶ!一緒に楽しめばいいんです!
日本語を大事にすること
我が家のケースを参考になればいいなと思って、まとめておきます。
まず我が家は、現在アメリカ在住ですが、上の子どもが生まれて6歳までは日本に住んでいました。
子ども達はバリバリの大阪弁でした(過去形です)。
なので、実際に最初から海外に住んでいるご家族より、日本在住の方に状況が近いと思うので、
それを先に書いておきます。
- 子どもたちは日本生まれ
- 両親共に、日本語を話す
- ただし両親ともに英語も話せます
- 幼稚園・保育園は普通の園(インターナショナルではない)
- 特別に英会話教室など行かなかった
基礎情報はこのような感じでしょうか。では、渡米後の今の状況は以下のようになります。
- 長男渡米時、6歳→現在10歳 日本語強い、英語力はアメリカ人と比べてやや平均以下
- 長女渡米時、4歳→現在8歳 英語が断然得意、平均かそれ以上。日本語は普通、読み書きは幼稚園レベル
渡米5年目の記録です。兄の方が英語取得まで時間がかかりましたが、
今は日常生活と学業で問題ないレベルとなりました。
では、実際に日本在住の7年でしてきたこととは…
- 家での会話は、日本語を徹底
- 学習も全て日本語
- テレビは英語が多め(CNNを流している時間が多かった)
- 英語の映画は、英語で見る
- 英語を話す人(日本語が分からない人)が1人でもその場にいたら、日本語禁止
- なるべくたくさんの人に会わせる
- 親がどういうふうに人と接するのかを見せる(言語関係なく)
- 海外旅行もできるだけ連れて行く
特に英語を話せるように、というわけではなく、
どちらかというと順応性を高める環境作りをしていました。
環境に対する順応性を高めましょう
人見知りするようになってから連れ出しても、場に慣れるまで時間がかかる子どもになってしまいます。
もちろん、子ども連れだととても大変なことも多いですし、周りに気を遣います。
だからと言って、家に置いて行ったり預けたりだと実はどんどん負のスパイラルで、
親子でしんどくなってくるのです。

だっていつも大変だもん!!
私も子どもも、どっちもつらいから連れて行かない方がいいんじゃ…
- 子連れで人に会う
- 騒がれて疲れた
- 次は置いて行く
- 子どもは自由→楽しい
- 大人は気楽
- 子どもは、大人の場所に慣れず
- 大人は、大人の場で子どもの扱いができなくなる
でもどうしても、子連れで行かなければ行けないケースも出てくるはずです。
冠婚葬祭など、親戚に会わせがてらという場合もあるでしょう。
その時に親子共に、辛い時間を過ごすことになるかもしれません。
例えばフランスでは、小さな頃からレストランに連れて行き、子供は自然とマナーを学んでいきます。
自然と…これが大事なのです。
我が家の場合、息子が1歳の時に、夫の家の方で悲しいことに不幸が重なりました。
なんと1歳台で3回も葬儀に参加したという我が息子…
3回目の時に息子はわたしの数珠を取り上げて、見よう見まねでわたしに抱っこされながらお焼香をやり遂げました。
やらせたのではなく、「やらせろ!」という感じでしたが…
まだ髪も生えそろわない、言葉も喃語だらけのオムツしている赤ちゃんが、トテトテ歩いてお焼香して数珠をジャラジャラさせて手を合わせる姿には、周囲の方々に衝撃だったようです。
社交性を養う方法(核家族の場合)
人に会わせるのも大事ですが、日常過ごす環境もとても大事です。
我が家は、典型的な核家族です。
主人の両親は他界。わたしの両親は遠方。
親戚付き合いもそこまで頻繁ではありませんでした。
さて、社交性を養うためにはどうしようかな?と考えた時に見つけたのが、
近所の保育園で行なっている一時保育の利用でした。
当時息子は生後3か月。
わたしは働いておらず、主人も仕事を休んで人で育児をしていましたが、
2人でノイローゼ気味になっていました。
世間ではママがワンオペ育児で…とよく問題になっていますが、
ツーオペ(?)でもかなり辛かったのを覚えています。
ワンオペ育児しているママ…そりゃしんどいよ…
共倒れになる前に、駆け込んだそこの保育園で温かくお話を聞いてくれたのがわたし達の救いとなりました。
週2でも短い時間でも、息子を預かってもらえる…
始めは罪悪感でいっぱいでしたが、今振り返るとそれが全ていい方向にいったのです。
人見知りの始まる前に預けることができたおかげで、わたし達夫婦は別れ際に大泣きされるといったことを一度も経験したことがないのです!
ある程度大きくなっても、自分からお部屋に入って、振り返りもせず遊び始める我が子たち。
迎えに行っても「まだ帰りたくない」となかなか帰れない状況は、本当にたくさんありました
(どちらかというとこれが悩みでした)。
娘のお気に入りの場所
人前でも堂々とした子どもに
わたし達夫婦は、アメリカではどちらというと表に出て表現する側の人間でした。
そのせいもあるかもしれませんが、人前で発表する大切さを学んで欲しくて機会をできるだけ多く作りました。
子ども達の園の行事は、ありがたいことに0歳児から生活発表会に出してもらえました。
これはなぜなのかはわからないですが、舞台で固まる子達の中で、我が子達はいつも楽しそう。
娘1歳。この頃から舞台大好き!
まだやっとつかまり立ちをするようになった息子が、開いたばかりの幕の向こうで嬉しそうにリズムに合わせて拍手してる姿に、親ながらに驚きました。
一度ニューヨークに一時的に滞在して、元いたダンスカンパニーの公演に出してもらったことがあります。
その時、娘は生後2か月ちょっと、息子は3歳でした。
その時はリハーサルから本番まで子ども達を連れて行きましたので、子ども達も舞台の雰囲気を感じていたと思います。
息子などは本番ちょっとだけエキストラで舞台にのっていました!
こういう状況は、みんなあるわけではないので、少し特殊だと思います。
でも親の背中を見せることはとても大事だと思います。
ママとパパのお友達は、僕たちのお友達!
どんなお仕事でも、父親や母親が一生懸命本気で頑張っている姿を見せていくのは、子どもにとってとても大きな経験となるのです。
実際真剣に見ているように見えなくても、子どもって見ているんですよ。
少し脱線しましたが、人にたくさん会わせて、色々な場所へ連れて行き、様々な場面を経験させる。ご家庭によってできることが多種多様だと思います。
モデルさんをしてもノリノリな息子
やらなくていいこと、必要ないこと
わたしがこれはしなくてもいいかもと思ってやらなかったことがあります。
毎回同い年の子達と集まって、同じように遊ぶこと。
「ママ友」という友達っぽい人たちといつも同じような環境で遊ぶのは、自分にも子供にもあまりいい環境ではないのではないかと。
こうすることによって子ども達の中に新鮮さがなくなり、馴れ合いになったり新しい環境に順応する力が弱くなりそうな気がしました。

日本人は民族的にも群れることに安心感を覚える人種です
もちろんそういう友達がいることはいいことだと思います。
たまに集まって、安心できるグループがあるといいですね。
私も仲の良いグループはありましたが、いつも必ず集まりに行くということはしていませんでした。
子供たちが大きくなっても、いまだに仲良く連絡を取ってますよ。

でも、仲間はずれになりそう…

いつも会ってるのに。仲間はずれになりそうだから。などという考えは捨てた方が良いです。自分がつらくなっていきますよ
いつも子ども用の施設に行くこと
最近は、子どものためだけの施設がたくさんありますね。
地域的なものだと児童館や、大きなものになると遊園地まで様々です。
もちろん年に数回なら、逆に効果的で良いと思います。
ですが、毎回出かけるのが「大人に迷惑をかけない」という理由で、そういった施設を選んでいませんか?

だって、子どもばかりで気を使わなくていいじゃないですか!

確かに親子で楽チンですよね。でもそれに慣れちゃうと…
大人が付き添っているなら、大人も遊べるところを選びましょう。
もちろん子ども禁止のところは問題外です。
前述にもありますが、大人の中に子どもが入ってこそ学べることも多いのです。
もちろん気を遣ったり、子ども自身が退屈な時間もあるでしょう。
しかし、ここで子ども達が成長するだけではなく、親としてのレベルも上げていきましょう。
テーブルマナーも実践して覚えていく
マナーが悪いから叱る、ではなく、大人がどうするべきなのかを身を持って教えていくのです。
基本的な挨拶から始まって、順番待ちや何かしてもらった時の感謝の表し方、トラブルの対処の仕方、
その他様々なことを子どもは見て体験して覚えていきます。
このステップを飛ばしてしまうと、人生でそう何回もない大事な場面で、
親も子どもも大変な思いをしてしまうかもしれません。

子どもだけが成長するのではなく、親もステップアップしてくんです

なるほど!子どもの成長は、親の成長でもあるんですね
「かわいい子には旅をさせよ」
何も問題なく、安全な場所で子育てするのではなく、親子で色々なところへ飛びこんでいきましょう。
なぜそれが英語に関係あるの?
答えは簡単です。
わたし達は我が家達は基本的に日本語で育てました。
なので、完全なる英語環境は未知の世界です。
今日本で子育てしているみなさんも、いつかお子さんは海外にと思われているかもしれません。
その時に、どんな新しい環境でも、いつも好奇心を持って、順応性を武器にして馴染んでいくはずです。
お気付きかと思いますが、この能力は英語環境に入る時だけはなく、
様々な新しい環境で役に立つのです。
そのためには、できる範囲で狭い世界に留まらず、ご家庭なりに工夫して外の世界に連れ出して行ってあげましょう。
子どもだからと限定せず、大人の世界を見せてあげましょう。
旅行のスーツケースも、僕専用!自分で取るよ!
親の背中を見て真似してきたら、だれか上手な人を見つけどんどん真似していきます。
なんでも真似をする子は上達が早いです。
*もちろん個人差はあります。
兄の方は、6歳で渡米したので、日本語がしっかり身に付いていました。
6歳の時点で、小学校高学年の本を読む子でした。
なので、はじめは少し英語環境に戸惑いがあって苦労したようです。
ですが、持ち前の天真爛漫さと明るさですぐに楽しめるようになりました。
どこでもいつでも日本語の本を読む息子
妹は4歳で渡米、親的には日本語が心配だったので、
日本語のデイケア(保育園みたいなもの)へ1年通いました。
5歳になって現地校のキンダーに入学。
3ヶ月ほどで日常会話には困らなくなりました。
今は英語の方が少し得意なようで、感情的になると英語だけになってしまい「日本語で話そうか」と親は促す日々です。
娘のYouTubeチャンネル。ほぼ英語になってしまった動画
日本人であることを誇りに思うこと
1年に1度、長い夏休みには日本に戻って、日本の公立小学校へ1ヶ月弱通学します。
おじいちゃんおばあちゃんが買ってくれたランドセルで、日本の小学校へ
そこでまた日本語はもちろん、日本の文化や慣習などを体験して日本人としての感覚を忘れずに学んでいきます(このこともまた別記事にする予定)。
こうすることで我が家の場合は、海外にいるけれど「自分は日本人なんだ」ということを意識するようになります。
全校生徒の前でご挨拶。2人ともこういうところでスピーチするのは慣れてます。
日本人であるということを意識させる。
そうすることで、英語を学ぶ大事さが理解でき、受け身での学習ではなくなります。
外に出て行ったときに日本という国がどんな国なのかが客観的に見ることができるようになります。
英語ができないと困るから、みんなやってるから、だけではなく、なぜ英語なのか?
それをご両親がしっかり理由を考えてから、お子さんに英語学習をスタートさせましょう。
いつかたくさんの日本の子供たちが、世界に大きく羽ばたくのを願って。
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